2017年10月16日

憲法問題を笑う

歴史学者(?)と言っていいのか著述業と言っていいのか、イタリア在住の塩野七生さんはローマ史を専門にしているが、まことに日本を代表する知性を感じさせる女性である。

このような方が日本にいて、たまにでいいテレビのコメンテーターとして出てくれたら日本のテレビももうちょっと知性あるものになるかもしれない。

憲法改正について「日本国憲法があったから戦争をせず平和でいられた。憲法は絶対に変えてはならない」という護憲派がいて、その平和憲法にノーベル平和賞を与えさそうという運動をしている団体がいるらしいが、ご苦労なことである。

「日本国憲法があったから戦争をせず平和でいられた」ということをどうやって証明するつもりなのだろう。まさか高々70年の経験で「今までそうだったからこれまでもそうだ」なんて云うつもりではないだろうね

この論争には塩野さんも傍目で面白そうに見ておられるようだが、彼女は「日本人は近代化にあたって、賢明にも法律とそれをひっくり返した律法という二つの言葉を創った」と感心している。

そして、『法律』とは人間が決めるものでその時々に応じて変えることが出来る。その一方、律法は主に宗教的権威を背景に下された『戒律』で決して破ってはならぬものだ、というのだ。

とうに日本に見切りをつけた彼女は、日本の法学者や政治家や大新聞社までこぞって改憲で紛糾している姿を見て、「あらあらしょうがないわね。昔はもう少しまともな男がいたのに、日本人はいつからこんな愚かになったのかしら」と笑っておられるような気がする。

日本国憲法は法律か?律法か?
こんなことまで教えてもらわなくてはならないとしたら日本(の男)に未来はない。

 


コメント(4)

  1. 保守少年より 

    憲法九条が日本の平和を守ってきたという九条真理教信者は現実を見る能力がないのでしょうか?九条が日本の平和を守ったのなら北朝鮮による拉致も、支那の尖閣諸島侵略も、韓国の竹島侵略もおこらないはずですが…
    尊皇愛国の精神と高い戦闘力を誇る自衛隊が防衛してくださっているから日本の平和が保たれているのです。自衛官の方々に敬意を払わず、感謝もしない左翼に憲法を語る資格はありません。
    (九条真理教はケント・ギルバード氏が著書で命名なさったものです)

  2. reporterより 

    《「違憲」104人「合憲」2人 安保法案アンケート 憲法学者ら122人回答》

     平成27年7月11日付の朝日新聞朝刊。安倍晋三内閣が提出した集団的自衛権の限定行使を容認する安全保障関連法案の合憲性をめぐり、重要判例を解説する専門書「憲法判例百選」(有斐閣)の25年発行版を執筆した憲法学者に行ったアンケート結果が掲載された。

    さて、安保法案が違憲という憲法学者は、安保法案を廃止するのか憲法を改正するのかなぜ議論しないのでしょうか?
    法学博士と日弁連の政治活動と化している九条真理(くじょうまり)教の信者様には如何ともしがたいのかな?

  3. LENNONより 

    護憲派と言われる連中は護国を放棄している。と断じて間違いない。その上で国防とは何かと言えば国民が国を護る事が国防だ。政治家や自衛隊に国防の全てを押し付けて我関せずと言うのは間違いだ。国防の主体は国民であり高度で専門的な部分を自衛隊と言う軍事組織に任せると言うのが正しい。その国民の国防意識を汲み取って立法に活かすのが政治の役目。銃でドンパチやるのは国民のレベルで充分だ。戦闘機や護衛艦、戦車は高度な訓練を積んだ自衛隊が担うのは当然。何処の国でも。ただ日本では国民の戦う権利の法制は全く無い。国民は黙って護られてりゃ良いって言うのが日本だ。地球上ではかなり珍しい存在。

  4. reporterより 

    日本国内で『世界平和』を訴える活動家は、なぜか日本だけを平和の敵として攻撃します。
    沖縄でジュゴンが死んだら辺野古埋め立てのせいにします。みな、あのサンゴを傷つけた『KY』事件を思い出しました。死んだジュゴンにも『KY』と書いてあるそうです。(嘘です)

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