「殺したがるバカ者どもと戦え」という寂聴さんの言葉が引き金になったのか、日弁連が『死刑廃止』を宣言して物議をかもしている。
どうやら弁護士という職業は、記憶力勝負で自分の頭で考えないぶん思考力が衰退するものらしい。

死刑よりも終身刑のほうが人道的だとでもいうつもりなのだろうか？
法律を守る立場の人間が法律を作ろうとすることに違和感を感じないのか？
『日本弁護士連合会』という組織が「全ての弁護士に登録義務がある」という時点で限りなく危ういブラック組織なのだが、そのブラック組織が「死刑廃止を宣言する」こと自体、まことに非常識・独善ファッショであり、何より法を守る立場の人間が「思想信条の自由」「結社の自由」を保証する日本国憲法を否定するとはシャレにもならんだろう。

私にとっては死刑廃止などより、弁護士法を改正し日弁連は即刻解散・廃止するほうが一大事だ。

世界中の国で死刑が廃止になっている。なぜか？人権を守るという薄気味悪い言葉に寄り添えるからである。自分たちが立派な人間であることを証明できるような気がするからである。
「命を守る・生活を守る」という言葉は、人権派リベラリストが、自分を守りながら・人を貶める意図を隠し・悪事を働く時の常とう句で、最も反論されにくい都合のいい言葉なのである。

瀬戸内寂聴などという三流文士が、年齢から作品ネタである男に相手にされなくなって次のネタにでもするつもりか出家・得度したら、思いもよらず聖人でもあるかのように持ち上げられて、わけもわからず人に教えを垂れるという頓珍漢ぶりなど聞かされる方がいい迷惑である。
９条信者同様、死刑は殺人だから「死刑廃止宣言で殺人もなくなる」そう信じられる人にちがいない。

本当の仏教者なら「死刑廃止」など口にするはずはない。ほっといても人は死ぬのだ。
自分の過ちで人を殺めたら「死を持って償おうとする人間」が日本にいなくなったわけでもあるまい。
「命がなによりも大事なもの」になると『自殺する人がますます増える』と思わないのか？

「死刑は国家による殺人だから死刑を廃止せよ」という人よ、
教えてくれないか・・・。　死刑は殺人か？　殺人は絶対悪か？
この問いに答えてくれるならわたしも考えをあらためようと思う。

言っておくが私は「人を殺せ」「人を殺してもいい」などと言っているわけではない。
「人には死を選択する自由がある」そして「自分を守るためには人を殺すことが認められている」、
死刑廃止とこれらの事実をどうやって整合性をはかるのだ？ということである。
蛇足だが、言っておかなければ「意図的に錯誤をおかす人たち」を相手にしているのだから仕方あるまい。

冤罪を理由に挙げる人がいるが、事故の可能性を理由に原発廃止を主張する人と同じだろう。
なら、飛行機も車も作ってはならない。医者は手術もできない。介護事業者は手のかからない人だけを選ぶ。そして裁判官は死刑を宣告できないということだ。

原発反対の署名を拒否したら活動家が「事故が起きたらみな死ぬんだぞ」とおっしゃった。

その瞳は「原発事故で私が死んだら署名をしなかったあなたのせいだ。あなたは人殺しだ」と語ってる。

その後ろから私に向けた視線を外さない女性活動家の笑顔の口元には、

「私は死ぬのがいや。みんな死んでもかまわない。だけど私だけは死にたくないの！」

決して語られることがない素直で残酷な、多分本人にも不可解な思いを翳のようにまとっている。