2018年12月18日

介護現場で蝕まれる若者達

 テレビに流れているのをチラッと見ただけなのだが、「介護現場で働く若者の精神的負担を検証しなければならない」というニュアンスの番組が放送されるらしい。本当にチラッと見ただけなのでどの局で流されるのかも知らない。だがそれを見てわたしの心のセンサーが大きく反応した。

介護保険制度は根本的に見直さなければならない!

 

 昨日もテレビでは、若者を介護の担い手としてもてはやし、高校生に授業の一環として介護現場体験や老化体験させている。高校生も物珍しいのだろう興味を持って取り組んでいるように見えるのだが、人にもよるが本当の介護現場はそんなに楽しいものではない。小児を見る保育とは違う。
言い方は悪いが、介護は死への準備に入った高齢者が相手だ。若者から見れば自分たちの遠い未来、それも逃れようのない『老いと死』を目の前に突き付けられる。意識しなくとも心の底に何とも拭いようのない鬱屈を抱えるのではないだろうか。

 わたし達の若い時代それは病院や老人ホームという特殊な世界だった。若者達は目の前のことだけを考え、年老いた先の自分の心配などだれも考えもしなかった。だから仕事もして恋もして結婚もした。

だが、公的介護保険が始まり人手不足が叫ばれると、若者にお鉢が回ってきた。10代後半から介護の仕事に就く若者いる。彼らの眼には何が映るのだろう?
「自分もまた冷酷な老いの途上にある」という残酷な事実を見つめざるを得ないのではないか?

 

 まだ介護の仕事のその先に新たな希望があるなら耐えることもできよう。だがそんなものが今の介護現場にあるか?
女性の場合はやがて結婚して家庭に入り子育てという『安らぎの日常』を夢見ることができる。だが男性はどうだ?今の状況ではいくら年数を経ようが十分な額の給料を得る見通しがあるか?結婚して子供・家族を養い十分な教育を受けさすせる、そんな当たり前の夢さえ見ることを許されないのではないか?彼らに「介護は立派な仕事だ」と奨めながら、重労働の過酷な環境と絶望的な未来しか与えず、知らず知らずのうちに彼らの命を蝕んでいないか?

いま若者が結婚しなくなったという。それは貧しさと無縁ではない。貧しさは金銭だけの問題ではない。夢も希望もないなら精神的貧困である。未来に希望が持てず結婚はできない。

 

 若者をこんな悲惨な状況に置く国家政策は、むりやり若者を道連れにした亡国の道ではないのか。介護保険制度は根本的にな違っているのだろう。
高齢者の介護はまず家族が責任を持つことだ。自分の家族ならその死に目をそらすことなく見つめざるを得ない。
それが孫へひ孫へと続く当然の人間の営みだ。
その当然のことを捻じ曲げ、年端も行かぬ他人の若者に、甘言を弄して体よく押し付けている。
老人だけでなく若者をも同時に蝕み、日本は静かに確実に衰退してゆく。

これでは日本そのものが『重度の要介護老人』である。


コメント(3)

  1. 保守青年より 

    若者保護について言うと、教育を再び整えるべきです。まず、日教組の反日教育を許してはなりません(これについてはそこそこ改善されましたが)。そして、健全な愛国心、民族主義、尊皇心を育むべきです。さらに、日本神話の教育も学校で行うべきです。「なぜ?」と思う方もいるでしょうが、アイデンティティーの確立のために民族の神話は必須です。外国では民族の神話は学校で学びます。アメリカでさえ、ギリシャ神話と聖書を学びます。健全な信仰はそれほど大事なのです。精神的貧困を解決するために教育改善をしなければなりません。

  2. 一般的な婆さんより 

    何でも良いので自分の年金額の範囲で、特別養護老人ホームに何時でも入居できるようにして!

  3. reporterより 

     教育は大事です。嘘の歴史を教えられ信じ込んだ子供達は、気の毒にも「相手に真実を教えてあげる」つもりで謝罪を要求してきました。真実を知る時が来るまで子供達は憎しみを抱えて生きています。外国に行って憎しみを振りまくのでどこの国に行っても受け入れてもらえません。可哀相です。
     日本は、天皇陛下がおわす限り『いける神話』の時代が続きます。ありがたいことです。今上陛下の御世も来年は次の時代に譲ります。感謝しかありません。

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