2017年4月8日

トランプの頭

トランプの頭と云ってもあの珍妙な髪形ではない。
もちろんその中身の話だが、米中首脳会談に合わせてシリア攻撃とは妙手?奇手?それとも大悪手?

前任者オバマ氏が日本にたむろする左翼弁護士のごとく、限りなく無能に近い『人権派リベラリスト』だったので露・中国・北朝鮮がアメリカをなめきってやりたい放題で世界中に火種を撒き散らしてしまった。
トランプ氏が当選し得たのも『口先だけのオバマ』に対するうっ憤が大きかったおかげと云っていい。

しかし政治的素人のトランプ大統領は内政向けの公約を守れず支持率低下でもがいている。未だスタッフもそろっていない。
そこで国民を味方につけるパフォーマンスが必要となり『シリア攻撃』なのだろう。

内政的には悪手ではない。ヤンキーは戦争で本当に痛い目に合っていないからいざとなると共和党も民主党も一変して大統領を支持する。アルカイダの宣戦布告した9.11のブッシュ同様今回も支持率はアップするだろう。
シリアの化学兵器使用の真偽は不明だが、アメリカをなめきっていたロシアと中国に襟を正させる意味では外交的にも大きな効果が期待できる。それほどオバマはクズだったということだ。


問題は北朝鮮だ。アメリカが期待しているのは「中国による北朝鮮抑え込み」だろうがこれはありえない。
となると、もし米中首脳会談でこれまでと同じように「中国に期待を表明する」に留まれば、「核兵器さえ保有していればアメリカは攻撃できない」と明らかになり、世界中の不埒な国家は先を争って北朝鮮製の核とミサイルを買い求めるだろう。そうなれば最悪手である。


つまり今回の手は次の一手で評価が決まるということ。
その次の一手が難しい。もはや北朝鮮以外の問題にすり替えることもできない。

武力攻撃なら一挙に北朝鮮を即詰みに打ち取ることが出来なければ大混乱を引き起こす。
北朝鮮の暴発。中国の内乱。韓国の反米活動。難民の流出。いずれも日本は致命的損害をこうむる。
中途半端な武力攻撃は『日本頓死』の狂悪手だ。

『金正恩を排除する』ことが北朝鮮を一気に抑え込むことになるのかどうか?
アメリカがその確信を持っているかどうか?もう一つはその後北朝鮮をどうコントロールするのか?
中国ロシアと協調体制をとらない限り危ない賭けだが、選択肢としては現実的ではある。

無駄に時間を費やせば韓国に親北政権が登場する。韓国新政権が北をコントロールすることはできない。米国に追従もしない。この場合、北による併合か、韓国内戦の混乱に乗じて中国かロシアに併合されるか、いずれにしろ韓国は消える。

可能性は低いが、韓国がロシアに併合された場合には、いずれ北もロシアに吞み込まれる。このシナリオも日本に大迷惑だ。日本は北と南からロシアに侵略される。これまた大悪手。

もう一つのシナリオ、内戦により韓国がなし崩しに中国に寄りかかる。これは意外とおさまりがいいかもしれない。
もしかしたら新政権誕生後、米国が了解して軍を引き上げ中国軍と交代すればそれですんなりおさまる可能性も大きい。
奇手だが、このケースなら、中国が旧韓国を使って北に民族統一を持ちかけ、半島は中国の朝鮮自治区になるかもしれない。

さてトランプの頭に浮かぶ次の一手は何だろう?
まさか「中国がやらなければ我々がやる」といった彼の言う『我々』には・・日本も・・・?
この場合には『一挙殲滅』しか選択肢はないのだが、トランプ氏は理解してくれるだろうか?

最善手?
それは朝鮮人を覚醒させることだが、それだけは地球が滅びても起きそうにない。


コメント(4)

  1. 老婆心の老婆より 

    米中の首脳が今回何を話したかにかかってきますねぇ。
    中国が北朝鮮に対して「核とミサイルを放棄するなら、中国は責任をもって北朝鮮を守る」と言って、実際に条約を結び、北朝鮮が承諾と実行をするのが望ましいのですが、夢のまた夢でしょう。
    第2次朝鮮戦争が勃発してしまえば、少なくとも中国と日本は大打撃を被ります。
    もはや金正恩を排除したくらいでは問題は解決できないので、ここは習近平さんがノーベル平和賞を期待しつつ大芝居を打つしか円満解決の方法は他に考えられません。
    トランプさんが引き金を引っ張った時は、日本を初めアジア諸国は最悪の時を迎えます。
    それにつけても日本の政治家は能天気としか言いようが有りません。

  2. 平和を切望する老婆より 

    ついにトランプさんはカールビンソンでホールドアップをしてしまいましたねぇ!
    北朝鮮は戦う前に無条件降伏して、餓死寸前の国民がお腹いっぱいにご飯を食べることが出来るようにと願うばかりです。
    難民流出で一番困るのは中国なので、習近平さんが水面下で働きかけていることを期待したいです。

  3. reporterより 

    私が今思う最善の手は、日・米・欧主導で国連を発展的に解消し自由主義陣営による世界統治機構の設立です。
    そこで最初にやるのは、今紛争危機の東アジアに日・台・比・馬・尼(インドネシア)・越・泰と米国による『西太平洋条約機構』(East Paçific Treaty Organization)を設立して、アメリカの核の傘を提供することです。発展途上国のアジア諸国は米の軍事費を負担できるでしょう。
    これによって中国とロシア(と残っていれば北朝鮮)の核の脅威を抑え込めば、あとは経済制裁で中国・ロシアの国力を徐々に削いでゆけば彼らの体制変換に持ってゆけるでしょう。でも時間がねぇ・・・。

  4. 不信感の老婆より 

    カール ビンソンはまだ北朝鮮より離れたインド洋にいるらしい。
    アメリカも報道もいい加減なものですねぇ!
    大急ぎで出帆しても5日間はかかるでしょう。
    どちらも駆け引きばかりで人騒がせなこと甚だしい!

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