2018年12月1日

『推定無罪』だっていうの

 カルロス・ゴーン(ルノー・日産グループ)会長の衝撃の逮捕劇で、日本メディアが煽ったせいで「ゴーンは強欲」とばかり若者の間からも批難の声が巻き起こった。しかしそれもだいぶ落ち着いてきたのか今日の日経新聞のトップに、

役員報酬 きしむ日本流 水準・透明性に課題

 

 何をいまさらという気がしないでもないが、「様々な問題が指摘されてはいるが、ゴーン元会長の報酬額は国際的に突出しているわけではない」という記事。まあ歴史捏造を知らんふりして頬かむりする某新聞社よりはましか。

 まあどちらにしろ、忘れてならないのは「会社役員・従業員の給料は業績に応じたふさわしいものにすべきで、その決定は役員会であり、その役員に不満があれば株主総会で株主が決める」ものである。
だがその役員を、「官憲に抑えさせ、出席を封じた役員会で解任する」などと言うやり方は法治国家として恥ずかしい。

 だから欧米諸国は「今回のやり方は『推定無罪』という法の原則がおざなりにされた日本らしからぬ暴挙」という批判が起きているのであり、「まるで中国みたい」と言われて喜ぶ日本人は居まい?

 

ところがこう言われても「いや検察が動かなければならないような行動をするのが悪いのでは」という論調を振りかざす人が絶えない。

 検察が動くのは有罪の疑いがあるとして調べるためで、有罪と決まったわけではない。だから法の原則は「有罪と確定しない状態では、その人の『人権』を守るために、無罪と見なして扱わなければならない」というのが『推定無罪』である。

今回、もしゴーン氏が無罪となれば、彼が拘束中に行われた役員会で解雇されたことは、重大な人権侵害なのである。だれが責任を取るのか?

 

 日本の異常さは、モリカケ問題に見られたように「疑いがあるから責任をとれ」「疑われた方が無罪を証明しろ」などと云う乱暴な発言を、政治家もマスコミも堂々と公言してはばからないところにある。それを当たり前のように受け止める?な人が多くいることである。

日本人なら、まさにこのようなやり方で、
「中国・韓国は歴史を捏造して日本を責めている」
ことを忘れてはならない。


日本の野党やマスコミは、慰安婦や南京虐殺を「ごく一部の証言だけで検証することなく『事実』として公表し」日本を非難する中国・韓国と同じ思考で動いている。

この『推定有罪』は人権侵害であることを肝に銘じておくことだ。
「忖度があったのではないか?」と非難する馬鹿々々しさに気づかなければならない。
(忖度?される・されたことに、本人がどうやって責任をとれるの?これは推定でもなく無罪である。)


コメント(2)

  1. reporterより 

    検察はゴーン氏らの拘留期限を延長。これ明らかに『拷問に近い精神的苦痛を与えることで自白を強要する』意図の下で行われているとしか思えない。
    2009年に起きた、あの有名な『大阪地検特捜部の証拠隠滅による冤罪事件』で、160日も拘束された厚生省元局長・村木厚子さんでさえ、精神的苦痛に対する賠償は却下されたんだから、検察は好きなだけ拘束できると思ってるんだろうね。

  2. reporterより 

    無罪となった村木厚子氏も、そして有罪になったライブドアや村上ファンドなどいずれも検察はかなりの部分で恣意的な判断で動いている。判りやすく言えばその行動原理が、好き嫌いや気に入るか要らないかのような感情的な判断に基づくケースがおおい。そしてマスコミ・野党は、無罪であろうモリカケを有罪であるかのように印象操作を行う。この検察とマスコミ・野党が結託すると恐ろしいことが起きる。

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